年金上限月15万円制度が日本を救う〜もしフリを読んで

「もし小泉進次郎フリードマンの『資本主義と自由』を読んだら」を読了した。


素人なりにまとめると、国債破綻のリスクを織り込めなくなった公務員、金融業界、政府が互いに責任をなすりつける形で国の借金をどんどん増やしてしまったと。
結果、近い将来、国債の引き受け手がいなくなって円安、株安、インフレに陥る可能性が高いと。


問題は国の歳出をいかに減らすかであり、実体経済に何らかの構造的問題があるわけではないと。



さて、本の中で気になったのは最低年収81万を保証する負の所得税制度である。
これは年金、生活保護、失業保険、医療保険(?)などの社会保障をまとめたものであり、別にべーシックインカムで何でも良いんだけど、問題は81万円という金額である。


この数字がどこから出てきたのかよくわからなかったが、果たして81万円で全ての国民が老後の心配をしなくて済むだろうかちょっと考えてみた。


健康な人(医療費0円)はカプセルホテルのような寝床に広いリビングを足したシェアハウスみたいな賃貸で生活できるとしてみよう。
仮に家賃を月1.5万まで下げられるとして、家賃に年間18万円。食費をみんなで共有することで月に4万円として、48万円。
一生医療費も含めてこの81万円で保証されるなら貯金をする必要はなくて、残り15万円が一年間で自由に使えるお金となる。


ということで、全く生活できない金額ではなさそうである。




問題は老後、健康に障害を来したときに生活できるかである。



今、田舎の病院では4人部屋の病室なら9万円ほどで、どのような病状であっても医療病棟、介護病棟、老健施設などを活用して一括して診てくれるところがある。
特殊な医療施術には健康保険を適用するために転院などの処置が必要になるが、ベットサイドでできる程度の治療なら薬代も含めて「まるめ」という制度で9万円の中で処置してくれる。


ということは、例え身寄りが全くなくても月に9万円さえ払えば、一生生きていく上で困ることはないということである。
但し、このままだと年間108万円で足が出てしまう。



そこである程度働ける人に病棟業務を部分的に手伝って貰うということで入室して貰うなどの処理をすることでコストカットすれば、何とかなるかもしれない。
その場合、一人6.75万円だからかなりきつくなるが、実務を手伝うことで看護師・介護士・行動療法士などの資格を比較的簡単に取れるようにするなどの優遇処置を設ける必要があるだろう。


そんなわけで81万円は少しきつい印象を受けるが、ボトムラインはこの辺であることはわかった。
仮に1億2千万人の4割の人がこれを必要とすると、だいたい39兆円必要になる。日本の税収が40兆円くらいであることを考えると、毎年の歳入だけで賄える感じはしない。




ところで、最近知り合いから聞いた話。
その家では、90歳くらいのお婆ちゃんと息子夫婦が暮らしている。お婆ちゃんは亡くなったお爺ちゃんの遺族年金が加算されて月に20数万円年金を貰っている。
60歳を過ぎた息子も一応誰もが知っている一部上場企業に勤めていたおかげで通常の年金に厚生年金、企業年金が加わって月に40万を越える年金を貰っているそうだ(その人は役員でもなければ、部長でもなかった)。
3人合わせると月に70万以上の年金収入があるとのこと。もちろん、家はすでに持っています。
本人たちもこんなに貰っていたらいつか日本が潰れるわとわかっているのもあって、企業年金を返上して働いているそうだ(働いて収入を得ると一部の年金は貰えなくなる)。
そこでの収入は企業年金よりも遙かに少ないが、日本のためと思って誰もやりたがらない下請け仕事をしているとのこと。



それにしても、老人3人が暮らしていくのに月70万円が多すぎるのは誰もが納得できるところ。しかし、そんな事実はほとんど表に出てこない。
何故なら、テレビ局を含めたマスコミの人間もその恩恵を受ける第一人者だからだ。



また、日本のほとんどの大手企業はこの年金積み立て不足で潜在的な赤字を抱えているといいます。



そこで提案なのですが、将来的に円安、株安、インフレ傾向が出てきたとき、小泉進次郎橋下徹どちらでも良いですが、どちらかをトップに据えて、年金支給額一人上限月15万円制度を掲げて国政選挙をしてはどうでしょうか?
(15万の根拠ですが、最初に挙げた病院では13万円で個室に入れます。都会だと少し高くなることを考えて決めています。)
もちろん、漫画の中のような展開でこれを打ち出しても良いでしょう。



現行の法律では不可能なので、その関連の法律を変えることを争点にするわけです。



但し、いくつか条件があります。
基本的に今の年金で支給される金額の算定方法はそのまま維持します。
上限が15万円なので、6.75万円しか支給されない人はやはりそのままです。


減るのは月に15万円以上貰っている人たちだけです。


恐らく住宅のローンが残っているという人もいるでしょう。そのため、15万円を越える金額は住居している住宅のローン返済についてのみ支給可能とするわけです。(医療費を含めるのもありでしょう。)


こうすることで、恐らく年金を貰う前に家を新築する人が増えるでしょう。しかし、それだけ建築業界に仕事が増えるので、内需の掘り起こしという意味では役に立ちます。


もちろん、この制度はある種の不動産バブルを引き起こすでしょう。
しかし、アメリカのサブプライムローンが返せもしない借金で家を建てていたのに対してこちらは本来得るはずだった収入を当てているので本来のバブルとは少し違います。


また、本人が死んだときに支払いをしなくて済む生命保険付きの住宅ローン制度を少し厳しくすることで死ぬ直前に家を建てるといったことは防げます。



家を建てるのは、女の大きな夢であり、家を一度建てた人はもう一回建てたいと必ず思うそうです。
そういった夢をもう一回経験できることで、老人に活力を再度与える効果もあります。


この制度を最低年収81万円と組み合わせて施行することで歳出の大幅削減が可能ではないでしょうか?

「自分のアタマで考えよう」 の本当の意味

ちきりんさんの「自分のアタマで考えよう」を読了した。


私のそれまでのちきりんさんの印象は、よくそこまで階段を下りていちいち全部説明できるよなぁ、というのと、平易な文章で書かれているにもかかわらず、全く無駄がない文章という二つのものでした。


しかし、この本を読んで、そのからくりに納得できました。


ひとつは最初からまとめるつもりで組み上げているということと、
パズルのパーツをあらかじめ集めているという点です。


よって、足りないパーツが揃った時点で記事が出来上がるのでしょう。
それでも、説明できない点は、無駄がないところで、それは彼女自身の才能と鍛錬のたまものなのでしょう。



ただこの本を読んで、これからはこういう風にまとめていこうとか、心の棚を作っていこうとは全く思いませんでした。


実はすでに結構似たようなアプローチを取っているということもあります。
グラフを描いて説明するというのは、似ているアプローチなのですが、自分の場合はグラフを描いた時点がゴールとなるように思考しています。
また、事前に何かを思考して準備するのは出来るだけ避けるようにしています。
というのは、まとめに入るときに、活きの良いウナギのようなものの見方を閃くことがあるからです。それが浮かんだ時点で文字にしていく作業が一番面白いのです。
後から読み直すと行間の情報が多すぎて読みにくくなったりしていますが、それでも、活きた文章を読みたいと思って、普段から導入部以外は考えないように努力していますw


同じ理由で心の棚も出来るだけ曖昧な状態に保つようにしています。
ブログの草案としてメモすることはありますが、それ以外は出来るだけそういった情報は持たないようにしています。


理由は忘れてしまうからです。折角面白い話が展開できそうだったのにそのネタを忘れてしまったときのショックはかなり大きいのです。


そんなわけで、人によってアプローチは違うわけです。その意味で、ちきりんさんの本の宣伝RTや広告の文句を見て衝撃を受けるのは、あたかもこの本に書かれていることがHOW TO本として凄く役に立つという紹介文です。
この本はちきりんの日記をもっと楽しむためのモノであって、決して新しい思考法を身につけるための本とかではないわけです。


あとがきに書いてあった数学の問題の話ですが、自分の場合、ほとんど模範解答を読んだことがありませんでした。わからない問題にぶつかることはあります。そういうときはうんうんうなって、気分転換の後、ずるずると遊んでしまって、その日は全く勉強が進まなくなることがよくありました。それでも、答えは見ませんでした。
理由は1週間後くらい、ふとしたきっかけで答えを思いつくことがあるからです。その瞬間が一番楽しいのです。まさに今のブログのスタイルと同じです。


人によって思考の方法は違います。


ちきりんさんも表紙に書いています。「知識にだまされない思考の技術」と。
この本に書かれているのはちきりんさんの思考法という「知識」であり、ちきりんの日記ファンとしてそれを楽しむのが本来の目的です。


ちきりんさんはここでアウトプットの重要性や、方法論についてあえて触れていません。ある意味、この本に感心している人はちきりんさんに試されているとも言えますね。

福島県よりも東京、大阪、福岡に住んだ方が危険という事実

他のブログでも数ヶ月前から取り上げられておりますが、都道府県別のがんによる死亡率は10万人中71人から98人(2009年)とおよそ30人近い開きがあり、仮に100mSvで0.5%増えたとしても、福島県のがんによる死亡者数は84.8人から85.2人に増えるだけであり、東京、大阪、福岡に住む方が高い事実は変わりません(1)。
チェルノブイリで一番酷い例で、年間10人増えていますから、東京から大阪に逃げた人はわざわざチェルノブイリで一番酷かった地区に引っ越すようなことをしているわけです。


http://ganjoho.jp/professional/statistics/statistics.html


こういった違いが生まれる理由として、食習慣、大気汚染度、交通機関の発達度、医療施設の発達度、医療技術の均一さや格差、食材の質、酒やタバコの社会的な許容度、電磁場環境などが複雑に絡んでいると考えられます。


放射能による被害が単一の理由であるのに対して、環境の違いは複雑系であるため確実に防ぐ方法は引っ越し以外ありません。


福島の子供を避難させるべきだと主張していた人たちはまず、青森の子供たちを他県に避難させるべきだと主張した方が、子供を守るという意味では合理的です(これはもちろん皮肉です)。



しかも、実際は避難疲れによる一時的な死亡率上昇はあっても、長期的ながんによる死亡率はホルミシス効果が働いて、ぐっと下がるはずです(2)。


しかし、私はそれだけでは足りないと考えています。



国をあげて福島県民のがんによる死亡率を国内最低に持って行くべきだと思います(3)。


死亡率順位.jpg


そのためなら、通常の数倍程度の医療・健康整備費を払っても良いでしょう。



何故なら、福島県の発がん死亡率が日本中で一番低いというのが、あらゆる分野で国内国外に対する最も効果的なメッセージとなるからです。



これほどコストパフォーマンスの良い投資先はないでしょう。
被災地の法人税の大幅削減の経済特区福島県が含まれているのかどうかわかりませんし、原発からかなり距離があってあまりダメージを受けていない地区もあると思いますが、あえて福島県全域を対象とします。


原発周囲だけじゃ駄目なんです。FUKUSHIMAで何が起こっているかが大事だからです。


そのため、一番効果的な方法は
金持ちほど健康であるという事実と
喫煙が最も健康に悪いという事実から



まず、福島県を禁煙にします。
タバコを吸うと追放プラス罰金10万円 通報者に5万円バックとか、
口腔内粘膜検査と一体化して喫煙者の税金を大幅に上げるとかで喫煙者を福島県から追い出します。


これだけで数十年たてば、一位は取れると思いますが、それだけでは駄目です。
福島県を誰もがあこがれる県、住みたい県にしないといけません。



ブログへの検索ワードから判断するに、いまだに放射能健康被害を心配している人がいるようですが、そんなものはこれから陰で行われる結婚や就職時の差別、さらにはそれらによる自殺や経済的な不利益に比べたら、100分の1、1000分の1以下の問題でしかありません。


そういった問題を引き起こさないためにも、できることは何でもやるべきです。


適当に思いついたモノを挙げていきます。


法人税ゼロの経済特区
もしくは収益性の高い企業ほど低くなる法人税
但し、社員の住所が福島県内であり、所定の健康診断を毎年受ける必要あり


フレキシブルな対応時間の託児所の整備


町中、各駅、すべての店での無線LANの整備


高校生までの授業料無料、学校の設備投資への大幅な増額


逆進性の高い住民税、但し、所得税は他地域と同じ


100%室内栽培の大型農業プラントの設置


実際に住んでいる場合、土地が広いほど安くなる固定資産税


無料健康診断


介護保険査定のワンランクアップ


奇抜で大胆なデザインを取り込んだ建築物や、大型の遊園地などを備えた大型モールの誘致と税制上の優遇


リハビリ施設を併設している老人ホーム、病院への税制上の大幅な優遇


予算が足りないなら、使用済み核燃料置き場を原発周囲に併設することで、所場代となるべきお金を集中的に福島に投資します



別にこれが一番の策だとは思いませんが、とにかく福島県民が最も健康になるあらゆる政策に取り組むべきでしょう。



その結果、
日本が健康に対する放射能被害を抑えて、覆すだけの政治的手腕と科学的な能力があると国際的に判断されます。


事故現場の福島がそれだけ安全なら他は大丈夫だろうと海外に逃げていた人達などが帰ってきます。観光地の外国人数も盛り返すことでしょう。


禁煙することによる健康への影響を大規模に調査することも可能です。


そういったデータが積み重なることで、食物に対するモノや結婚や就職時、学校での差別がなくなっていきます。


収益性の高い企業が集まることによる相乗効果も期待できるでしょう。


自然と金持ちだけが住む地域になり、そういった人向けのサービスも集中的に展開できます。


結果的に日本ブランドの向上につながります。



たった一つの県にそれだけお金をつぎ込むことで日本全体のイメージが上がり、国内外の収益性の高い(高くなる)企業が集まり、そこで能率良く、かつ快適に次の世代の人材が育つ可能性があるわけです。


死亡率で1位になるには時間がかかるでしょう。しかし、死亡率低下率1位なら確保出来るはずです。



福島の子供たちを心配して、放射能被害の深刻さを煽っている人たちが一番の加害者になっているという悲しい事実があります。


そういった問題も要は、福島県が一番健康で、しかも精神的にも裕福になれれば良いのです。



以前、私が福島県民なら逃げると書きましたが、


現在の考えでは外部被曝に関しては、全く心配ない。むしろ、福島に引っ越したいくらいだと本気で思っています。


食事による内部被曝に関しても大した影響はないので、どうせならしばらく日本国中で産地を表記しないことにして全国で作物をシャッフルしても良いんじゃないかなとすら思っています。
自分としては放射能がどうこうよりも、どのようにして作ったか、美味しい食材かどうかの方がよっぽど大事だからです。逆に言うと、福島の農家の人はそれまで以上に美味しい食材作りに注力するべきだし、国も普通ではできない農法に対する補助をしてもよいでしょう。ただし、補助金漬けで売れない食材を作られても困るので、出来高制で高い値段で売れれば、それだけそれを作るために必要だったお金を補助するというスタンスにしなければいけません。

最もCPが良いモバイル環境

アメリカにいた頃は、職場と家が4分ほどの距離にあって、どちらにも有線・無線LANがあったため、携帯はプリペイドMacBook ProiPodで事足りていた。
プリペイド携帯は年間120ドルくらい出せば、維持出来ていたように思う。アメリカはかけた場合も受けた場合も電話代がかかるため、宣伝の電話がうざかったがワン切りで何とか被害を最小限に抑えていた。


さて、帰国してどうしたものかと。
自宅は義父がネットを引いていたので、そこにアメリカから持って帰ってきた無線LANルーターを取り付けた。


モバイルに関して当初は、WiMAXで行く予定だった。
ところが、屋内はつながりにくいという話を何人かから聞いたのと、カバー率の高さからPocket Wi-FiのGP-02に変更した。


Pocket Wi-Fiで気を付けないといけないのは、2年縛りで2年後に新たに契約し直さないと料金が上がることだ。さらに再契約で料金がかからない期間はたった1ヶ月。早すぎても遅すぎても、別途料金がかかってしまう。2年後の自分にどうやってメッセージを残すかが今のところの課題(結局、Googleカレンダーに書き込めた)。


あと、新機種が出るのにあと1年半はないと言われたのも決め手だった。


その頃にはWiMAX2が出て、爆速状態になっているかもしれないし、屋内問題も改善しているかもしれない。


で、肝心のモバイル機器だが、携帯はPHSにしている。
PHSのメリットとしては音がガラケーより高音質。
電池の保ちが1週間くらいは余裕。
1000円で夫婦2人分カバー。夫婦間はいくらかけても無料。
その他も10分までなら500回まで無料。つまり、10分以上話さないように気を付けるだけでよい。


その他にiPod touchiPad2PSPPSP goを持っている。(PSPはほとんど携帯しない。)


iPad2に慣れてしまうと、iPod touchは小さすぎて見にくいが、バスや電車のちょっとした待ち時間にチェックするのには出し入れが簡単なので利用している。


iPad2で見ているのはメールとwebとtwitterだけなので、タブレットはどこのでも良いんだけど、電池の持ち時間でiPad2一択なのが現状かな。Vitaに期待していたけど、5-6時間しかもたないみたいだし、第一画面が小さい。
小さい画面で映像作品を見るつもりはないから、画質の良さもあんまり意味がない。
ということで、しばらくはこの体制でいきそう。


クラウドおよびモバイルに毎月支払っているお金は
PHS 1000円(2人分)
Pocket wifi 3800円
Smugmug 250-300円
といったところ、約5000円で電話が使い放題で、PC、iPod touch, iPad2, PSPのネット使い放題で、さらにjpeg画像なら容量無制限でクラウドに置き放題といった状況に出来ているのでCPは一番良い方法じゃないだろうか。


この体制のメリットは連絡手段が電池切れで完全絶たれることはないというところ。
どれかのモバイル機器が電池切れになっても他が生きていれば、何とかなる。
さらに自宅と職場にiPod touch/iPad2用の充電ジャックを用意して、PHSとPocket Wi-FiはミニUSBジャックなのでこれも両方に充電器を用意している。


充電方法は60%くらいになったら、短時間充電をすることで充電しっぱなしで電池がへたれるのを防いでいる。寝る前に充電ジャックを抜くのが大事。

無職になってわかったこと

大学を卒業して初めての無職体験。
帰国後の片付け、新しい生活のセットアップ、次の仕事にむけての準備などやることはたくさんある中でわかったこと。



無職だとブログが書けない。



土日もなく、朝から晩まで働いていた頃は、よく嫁さんに「暇やねぇ、ブログとか書いて」と言われたりしていましたが、いざ無職になってみると、全く書く時間が取れない。


ネタはある。


書こうという意志はある。


帰国直前はまず無理でしたが、今は取ろうと思えば時間も取れる。



なのに、書き始める時間が取れないのです。


留学前は、1週間分をほぼ一日で書きためていたんだけど、留学後は毎日が勝負。
ネタを貯めることはあっても、基本的にその日にアップすることはその日に書くという本来のブログのスタイルに戻したわけです。


ブログを書いているヒトは分かると思うけど、これって、結構なプレッシャーな訳です。


毎日書くというのは。


普段からどんなに楽しくてもそれなりにストレスのある仕事をしているのにさらにストレス負荷しているわけ。


実際、ブログを書く時間をどう捻出するかということから逆算して仕事の時間振りを自然にしていたくらいですから。それにむけて、ネタを温める。
以前も書いたけど、その時にオチも含めて全部考えてしまうと駄目。


書いてて全然面白くなくなるから。


3割から6割くらいのところでとどめておく必要があります。


ちなみにこの記事は「無職だとブログが書けない。」で、煮詰まっていたネタでしたw
とはいえ、この記事から再開しないとしまりがないとのでようやく取りかかれたわけです。要は今週から仕事が始まるということです。



逆に言うと、実はブログを書くことで仕事がはかどっていた可能性があります。
それはストレス発散であったり、現実逃避だったりするわけですが、全く仕事と関係のないことに頭を使うことで、仕事に新しいインスピレーションを喚起する役割も期待出来たのかもしれません。


無職の間、一応やることは同じくらいあるんですが、それでも、それにはほとんどストレスがないわけです。ストレス発散をする必要もないし、現実逃避もする必要もない時間が過ぎます。


感覚的に、最初の2週間は仕事したいというワーカホリック的な衝動がありましたが、3週間目にはこのまま無職でも良いかもというニートの誘惑におそわれます。
幸い4週目に学会参加という現実に引き戻されるという状況にあったので、今は早く仕事がしたいモードに戻っています。
よって、自分的に3週間以上の休暇は生産性が落ちるという意味で危険とわかりました。まぁ、日本で働く限りそんな休暇は今後もう取れませんが…


まだ、仕事始まっていませんが、前とは違う仕事のポジションですし、前みたいにひたすら同じ事をしていればよいのとは違いますから、どうなるかわかりませんが、ストレスは多くなるでしょうから、きっと書き続けられると信じて気楽に再開したいと思います。

尾崎里紗 17歳

尾崎里紗さんは、日本のジュニアテニスにおいて単複優勝するほどの日本のホープで現在、より強くなるため世界中を転戦しています。

次にいつ彼女を見られるかどうかわかりませんが、将来彼女の成長ぶりを感じ取るために今の印象をまとめておきます。


高々3つのシングルスにダブルス一つですし、どんな練習をしているかも知りませんから、色々と勘違いはあるのでしょうが、私の目というフィルターを通した印象ということをご了承ください。


実は私が彼女を初めて見たのは2年前のUS OPENでした。
小さくて線の細い子だなというのが、そのときの印象でした。
球の力もそこまで強くなく、リードするシーンもあったのですが、粘り負けしていました。


そして、今年です。毎日行くことにしたからこそ彼女の試合を全部見ることが出来ました。


最初の試合を見たとき、まず、見た目で2年前と全く違っていました。身長はそこまで伸びていませんでしたが、全身の筋肉の質が大幅に増加しているのがわかります。


そして、眼です。


眼とプレイスタイルに魅せられてしまいました。


分かり易く例えると、マンガ版のナウシカの眼です。


心の中では迷いと葛藤でゆらゆらと弱気と強気が行ったり来たりしていながら、やると決めたことを貫こうとする強い意志を伴い、目の前のボールに集中し、自分の全力を出そうとする。


そう、腐海と人間界の狭間で悩みながら、村の人を守るという目的のために、悲しみと同時に本能的な戦士としての喜びを同時に抱えつつ目の前の難関に命がけで戦うというナウシカの眼なんです。


えっ、ちょっと待って、テニスプレイヤーってみんなそうなんちゃうの?と思うかもしれませんが、ちょっと違うんです。
受けと攻め、迷いと決意のバランス、諦めない強い意志、でも、精神的に負けちゃって落ちちゃうときもある、それでも、腐ることはないという心の持ちようですね。このバランスがナウシカなんです。



ナウシカに似ているからというより、共感を呼ぶ精神性というか、守りと攻めのバランスが絶妙だったのです。
もちろん、達観してほとんど弱気にならないプレイヤーも存在しているし、そういう人は自分の力をほぼ100%出し切れたりするんですが、観てて美しいテニスではあっても、普通の人が共感するテニスではないわけです。


また、自分のプレイが出来なくて、ラケットをたたきつけたり、半分諦めて守りを捨ててしまったり、逆に勝ちすぎて守りをおろそかにしてしまうプレイヤーは結構たくさんいるんです。


傍目に彼女がそれが出来ているように見えたのは、そういうテニスをコーチングの元目指しているからのようですし、実際、ずっと見てきているコーチにとってはまだまだのところも多々あるんでしょう。しかし、そういう両方の気持ちを持ちながら、気持ちのぶれを抑えようという意志は感じ取れるわけです。


それが上手くいくときもあれば、行かないときもあって、場合によっては、押し込まれて、ずるずる行くときもあるでしょう。
でも、そこは技術の問題だと思うんですよ。



はっきり言って、彼女より速い球を撃てる選手はごろごろいます。でも、それはある意味、攻めすぎているポジションなので、球足は少し短いですし、あのレベルだと打点に入っているなら球のスピードは怖くありません。



彼女はフォアもバックも守りのベースラインがしっかりしていて、ただし、ショットが短くなることがあるためそこをつけ込まれて押し込まれているだけなんです。ということは、そこの球足を長くできる技術さえ身につければ、相手にとってはかなり脅威です。



背が低くて、守備範囲がどうしても小さくなりますから、逆クロスでワイドに攻めるというより、普通にクロスを深く左右に撃っていき、短くなったときにフォアのストレートを強打するという今のスタイルは非常にマッチしていると思います。


また、彼女のもう一つの売りは、ドライブボレーです。


普通、ドライブボレーって、気持ちが攻めすぎるとネットするし、びびるとアウトします。最悪の選択肢ですが、一回落として叩きたいという誘惑にも駆られるし、前にポトンとボレーで落とすことも頭をよぎります。


彼女の場合、撃ち込むこと一択。あの迷いのなさは完成された一つの武器でしょう。



今後の課題は押し込まれそうになったとき、その一歩手前で相手に一歩引かせるプレイスメントのショットを撃てるようになるかです。



実際、シングルスは三つとも尻上がりだったのです、つまり、それぞれ対応できているわけです。
ジョコビッチナダルに対して、最初の3ゲームでこれが出来ていました。せめて1セットの終盤までに自分のスタイルを取り戻せるくらいにゲーム展開を持っていけるようになることを期待したいと思います。



しかし、彼女のやれることをひたすらやり通そうとする、泥臭く勝利にこだわる姿をみて、結構自分の中で大きな変化が起きました。



以前、ビジネスとアカデミアの共通点を指摘しましたが、あぁ、スポーツも同じなのねと気づかされました。



やりたいこと、得たいものがあるなら、自分の長所を最大限に活かして、それが最大限活かせるステージ上で、泥臭くやり続け、攻め続けること。苦しいことも、守りのときもあるけれど、腐らず、ブロックし続けて、ここぞというときは一気に攻めること。言葉にすると普通のことのように思えるけど、この心のバランスの持ちようが一番のポイント。



で、ちょっと勝ち急ぎすぎていたなと反省すると共に、キャリアプランを変更。幸い、そういうポジションが空いていたので、踏ん張ることが出来ました。



17歳の女の子に人生を教えられることになるとは思いも寄りませんでした。


これからはシニアのステージにも上がるらしいので、テニスの大会を見る機会がありましたら、是非、尾崎里紗さんの試合を見てあげてください。

US OPEN tennisにおいて雨天で日程が順延されたときの運営の対応方法

今回はちょっと特殊な運営だったので、今後似たような状況になったときの対応の参考に書いておきます。


基本的にトップ以外は雨天の場合、翌日以降に無理矢理消化しようと試合を詰め込みます。


それでも詰め込めきれなかったときにジュニアの試合が別の会場のインドアに移動になりました。


ただし、ジュニアに興味があるのはごく少数でしょうから、問題はトッププロの試合がどうなるかです。


わかりやすく図に書くと、このようになりました。



US open2011.jpg



日程のズレ方にいくつかパターンがあり、これがさらに混乱を招きます。


1)まず、雨天で中止になった2日前のチケットが復活しています。しかも、夜のチケットが昼のチケットとして復活しています。仕事が終わっていこうと思っていたチケットです。
放っておけば、来年再度別のチケットに交換して貰えたかもしれないのにここで消費されてしまいます。しかも、平日の昼間に。この変更が一番鬼でした。
中には捨ててしまった人もいるはずです。


2)次に金曜日の昼のチケットが、土曜日の夜に回っています。私のようにジュニアの昼の試合を見たい人はどうしたらよいのでしょうか。詳細は後述。


3)最後に日曜日の昼のチケット。男子の決勝ですが、これが月曜日の昼に変更になっています。普通に仕事しているとまず行けません。これが二つ目の鬼の変更。


本日は金曜日でした。スケジュールは昼と夜の部に分かれずに終日となり、さらにArthur Asheのチケットは水曜日の夜のチケットが必要とあります。
これを素直に受けとった人も多かったようで、行きの電車は割とがらがらでした。


ここで問題なのは、本来の金曜日のチケットを持っていた人は入れるのか?


入れたとしてもArthur Asheに座れるのか?です。


このチケットは土曜日の夜に振り返られたようですから、Arthur Asheには入れないと予想されます。


よって、問題はgeneral admissionとして、中に入れるかです。
私はジュニアの試合がみたいので、ここが一番の問題でした。


行く前に水曜日の夜のチケットを手に入れるとか、ダフ屋から買うとかいろいろ選択肢はあったのですが、もし、本当に水曜日の夜のチケット扱いで、あと入れるのは元々金曜日のgeneral admissionを持っていた人だけとなるとちょっと不公平すぎます。日程の変更をチェックしていない人や、海外からピンポイントで来ている人もいるはずだからです。


で、私は入れるだろうという方に賭けたのですが、ticket exchangeのおねえさんにはムゲに無理だと言われました。


チケットを新たに買うしかない。しかも、general admissionはもうないというではないですか。


仕方なしに100m以上並んでいるラインに並びます。
しかし、1/3くらい進んだところで、本日のチケットはすべて売れ切れましたと言うではないですか。


ダフ屋もすでに売り切れ状態みたいで頼りになりません。


どうすんだよと思っていたら、本来の金曜日のチケットで中に入れると急にアナウンスし始めました。さすがアメリカ。このいい加減さを期待していました。


さらにジュニアの見たい試合も終わったので、試しに土曜日の夜に変わったチケットで入ろうとすると、ダメだけど今日のチケットに交換したら入れるよとのこと。


Box Officeに行ってみると、一番上のブロックのあいているところどこでも座れるチケットに交換してくれました。


恐らくあまりの客の入りの悪さにさらにルールを緩くしたんでしょう。この辺の合理性がアメリカらしいです。


結果的に、水曜日の夜のチケットを来年に回す必要がなくなり、しかも、買った人の半分も金曜日の昼間には来ていません。
さらに土曜日の夜に移った金曜日のチケットを回収して、再度土曜日の夜のチケットとして売ることができます。
実は運営が一番おいしい思いをできる展開になりつつ、来た人の不満も回収です。なにせ本来なら最上段近くの悪い席だったのに空いているところはどこでも良いということですから。



まとめると、運営の反応は3段階に分かれていました。

1)本日のチケットを買わないと入れない。


2)元々本日用のチケットを持っていた人も入れる。但し、Arthur Asheには入れない。

3)本日用のチケットに交換すれば、Arthur Asheの一番上のブロックの好きなところに座れる。


このように客の入りをチェックしながら、対応を変化させていきましたので、将来同じような状況におかれても、我慢して待っていると事態が好転するかもしれません。