【コラム】高機能移民は日本に来ない

海外で暮らしている、もしくは暮らしたことのある人に限って自分の経験からか高機能移民を薦める。
http://d.hatena.ne.jp/elm200/20100727
ここの二つ目に問題点がいくつか指摘されているけど、追加するとシンガポールの40年と日本の2000年の歴史の中で移民ってそこまで必要なのか、そういった大きな流れの中では別に世界第2位の経済大国であり続ける必要もないんじゃないのか。少なくとも国策として導入する前にやらなければいけないことがあるというのが実感なんじゃないだろうか?
http://d.hatena.ne.jp/elm200/20100727/1280182807#c

例えば、アメリカやカナダは高機能移民を受け入れてくれるというが、そういった外国に出向く高機能移民の大半は自国内より収入や環境が良いから出て行くんです。

また、高機能というのは、その国で使われている言語をその仕事を遂行する上で支障がない程度に話せることを意味する。つまり、日本語が話せる必要があるということ。

それに免許や資格のいる高機能職のほとんどは試験を受ける必要がある。
一番手っ取り早くそういった資格を身につけるのは学生の頃から日本で生活することだが、そういった移民は高機能移民ではない。高機能職に就くことを期待された移民となり、言葉の壁と試験の難しさの二つの壁に取り組まないといけない。

そうすると、自国で英語の教科書しかないような国だと、どうせならアメリカやカナダに行った方が苦労が少なくて給与も日本より断然良い。

再チャレンジ(転職)のしやすさの改善、女性のカムバックや再スタートを支援する仕組み、子供を地域でちゃんとみるシステム、不公平かつ余計なお節介補助の廃止などを導入することが先であり、そういった環境が整えばこそ今度は逆に海外の高機能職に就いている人が日本の文化、食事、安全性を求めてやってくるのではないだろうか?

要するに順序が逆なのである。