【コラム】一番効率の良い公務員改革

公務員の給与を削ったくらいではどうにもならないくらい借金が積み重なってしまっている日本ですが、だからといっても今のままではやっぱりどうしようもない。
ただ単に給与を削るだけではモチベーションが落ち、ただでさえ生産性が悪いのにそれがさらに悪化して、不正が横行するようになりかねません。
デフレの間はまだ何とかなりますが、これがインフレになり始めたらそう簡単には給与を上げるわけにもいきませんから尚更大変なことになります。

民主党の掲げる給与20%削減は民主党政権の間は実現不可能ですが、みんなの党自民党の連立政権となったら実際に取り組まないといけない問題となるでしょう。
今までの政権運営からみても、党首がずっと言い続けていたことだけは何とか実現出来ているので、みんなの党の主張通り何らかの形で公務員改革は進むはずです。

そこで、個人的にやってみたらと思える方法。

給与の50%カット、代わりに週休4日、残業代なしで窓口や忙しい時期はバイトで賄うようにします。その代わり副業を許可します。

週3日では仕事が回らないという人もいるでしょう。しかし、本当に人手が必要なら二人でその仕事をすれば良いんです。
そうでないどうでも良い仕事を公務員はどうしているでしょうか。
無駄だなぁと思える仕事があっても恐らく放置しているでしょう。へたすると自分が必要なくなるからです。よって、できるだけ自分が必要なようにシステムを組もうとします。

それが、週3日で残業代が出ないとしたらどうするでしょうか。
今までみたいにちんたら仕事をしていたら、副業をする時間が削られますから、自ずと出来るだけ自分の手がかからないように最大限効率化するようになるでしょう。

さらに仕事を効率化することで給与が増える仕組みを設けるのも良いです。
例え他課の仕事であっても、効率化の提案をして実際にそれがどれだけ効率化したかの定量方法も同時に提案します。それで、効果があるようなら3年間だけ20%給与が上がるといった仕組みにするわけです。

副業に関しては、恐らくワークシェアリングの本来の意味がそうなんでしょうが、ワークシェアリングという言い方では少ない給与をみんなで分け合うみたいなイメージしか湧きません。しかし、ここでいう副業はもう少し攻めていくイメージです。

今までだったら、公務員という固くて安定な仕事をしながらの副業は認められなかったし、やろうとしたら辞めるしかありませんでした。それではあまりにもリスクがありすぎてよほど優秀な人しかそういう挑戦はしなかった。

でも、一応、公務員という職がある状態で挑戦出来るということです。特にITを活かした仕事は結構初期投資が少なくて済みますから昔みたいに借金して火だるまなんて事はあまりありません。

筋の良い仕事かどうかが不安なら、公務員同士で投資し合う機関を作って、判断は外部の審査機関にお願いします。普通のコンサルでは高くつくので、成功した場合のみ利益の10%が入るといった仕組みにすれば、まじめに仕事をしてくれるでしょう。
で、公務員から副業の案を募集して上位10件の資金調達に自分たちから集めたお金を投資するわけです。上手くいけば、元々仲間だったわけだから新しく立ち上がった事業で雇ってくれるようになるかもしれません。

ポイントは一番リスクが嫌いな公務員の人達からできるだけリスクを排除した企業の在り方を提案することです。これが上手くいくようなら民間だともっと上手く走るでしょう。
自分たち自身がVCになることでより自分自身のこととして切実に事業案をとらえるはずです。