【コラム】デジタル・ネイティブになるために必要なこと

これからの時代は英語とITが使いこなせないと駄目だと。だから義務教育で教えるべきだとちきりん氏は言います。周りを見て思うのは一番効率良く英会話を身につけているのは高校の時に短期でも良いから2年以上留学している人。

留学の数が減っているとはいえ、東大を通り越して大学院はアメリカへという学生さんもたくさんいます。しかし、いくら日本がぼろぼろになろうとも、あれだけの食事と安全を確保出来るのは世界の中でも日本しかない。つまり、やっぱり日本で自由に気ままに生きられる道がたぶん一番楽しそう。そのためにも東大合格とかのシグナリングはいちいちボディーブローのように効いてくる。

さて、子供にそういった強力なシグナルを持たせたいと親が思ったときどうすればよいのだろうか。

英語に関しては、夏休みや冬休みに日本人のいない海外のキャンプにぶち込むのが一番効果的。但し、必要なお金が半端ではない。

ITに関してはどうだろうか。

ちきりん氏はプログラムを書けるべきだというけれど、どのレベルの?
それに小学生の時のプラグラム言語は大人になったら古典ですよ。
かといって、CGなどのコンテンツはIT土方の仕事となっており、新3Kな労働環境なだけ。
成功している人は確かにプログラムも書けるかもしれないけれど、ほとんどがシグナリングを活かした人のネットワークとスキーム作りでトップを取っている。しかし、ITの場合、デジタルだから立ち止まったらそこで終わり。あっという間に他の人に出し抜かれてしまう。

ということで、一口にITと言っても、将来的にどのポジションを狙うのかと、そのポジションで何が必要なのかを良く考えて習得すべきなのでしょう。そうすれば、イニシャルD的に圧倒的な力を発揮して成功出来る。また、そういう技術的な部分だけでなく、人のネットワークとそもそも「もの」を作るときのセンスや美意識も重要な要素となってくる。
ネットワークに関しては、大学に入ってから本人が伸ばすしかないところなので、親に出来るのはどうやってセンスを磨くかとどんなITが必要か、そういった環境を与えて本人に選ばせるしかない。

日本は同調社会なので、センスに関しては割と楽。人と違うことをさせていればよい。

ITに関しては結構難しい。
プログラム言語を書く>まず小学生に興味は持てないでしょ。
CG>単にCGをするだけではただのIT土方になってしまう。
SAI、Comic Studio>オタ道一直線。
DTM>音楽を勉強した上でこれをやるのはアリ。最悪一人でバンドが組める。
FLASH>意外とあり。但し、FLASHが無くなる可能性もある。HTML5以降というのもあるけど、そもそもサイトを作るセンスを磨く方が大事。それと、頭で描いた絵を表現出来る技術の方が結構大事かも。
GameなどIT機器>使う側にまわっては元も子もない

ということで、Digital Nativeになるためにデジタル機器を使うだけでは所詮Digital Slaveになるだけ。
本当のDigital Creativeになるためには意外とAnalogで何がしたいかのイメージをしっかり持ててそれを表現するための時間を省略するためにDigitalを使うというのが正しい姿勢なんだろう。
しかし、実際に使ってみないことには何ができるかもわからない。ここがジレンマなんだよね。

よって、まず、音楽にしろ、芸術や身近なサービスにしろ、勉強にしろ、やりたいこと実現したいことをしっかりイメージする。次にそれが出来そうなデジタルマニピュレーターを使って作り上げていくということか。

すると、小学生のちーやんには、まず色鉛筆や絵の具を使ってどこまで表現出来るかの限界に挑戦させることの方が大事。音楽もまずはどんな楽譜でも弾ける程度になるまではデジタルは不要だろう。

結論。小学生には英語もITも不要。