【コラム】電子教科書に必要な機能

電子教科書についてふと思ったこと。
電子教科書にも色々あって、たぶん最初は今の教科書をほぼそのままデジタル化しただけのものが認められるのでしょう。
その後、一部のデータが動画になったり、ある程度信用のおけるWikiに飛んだりする機能を持つようになります。
さらに進達度によって応用問題が次々と提示されていく進化型の教科書が出てきたり、全国の他の学生と単独もしくはグループで競争して問題を解いていくなんてのも現れるかもしれません。

進達度によって応用問題が次々と提示されていくタイプはすでに海外にそういう学習システムを売り出している企業があります。使うのはPCですが、先生がそれぞれの学生の進行具合を中央で監視出来るようになっているものです。漫画とかゲームを上手く取り込んで学生の成績も普通の授業より上がっているという触れ込みでした。

次に電子教科書の欠点について考えてみます。
まず、ネットにフリーにつながる状態だと授業中に漫画やビデオを見る学生が続出するでしょう。そのため、出席代わりにその教室に入った学生は先生の持っている電子教科書とリンクして、指定するもの以外は見られないようにする機能が必要になります。算数の問題とかになると計算機で解かれてしまいますしね。

しかし、それだと先生も見つけきれなかったが意外な発見が阻害されるので、一時的にロックフリーにする機能があった方が良いでしょう。日本の先生はほとんど利用しないかもしれませんが、何々についてwebで調べて面白いものを報告!みたいなタスクがあった方が本当は面白いんでしょうけど。

恐らく一番の欠点は書き込み出来ないことです。
人は意外と場所と内容を深くリンクさせて記憶するもので、デジタルで常に同じ画面に表示される方式だと記憶を場所と書いた自分の字面にリンクさせて保存することができないため、長期間の記憶はむしろ阻害される可能性が高いです。

そして、一番面白い使い方は
上にも書きましたが、団体戦かな。クラス間、学校間、何らかのつながりで集まったグループによる競争、例えば、全国高等学校クイズ選手権みたいなものをイメージして貰ったらわかりやすいでしょう。

参考書の中の概念や理論の説明部分に関しては一般からの受け付けるようにして、人気のあったものにキャッシュバックするなんて参考書があっても良いかもしれません。投票でランキングされ、成績の悪い人に受けた説明とか、成績の良い人に人気のあった説明とかがあらかじめ明示されるわけです。で、その参考書はアプリにして学生に買って貰うようにすれば、キャッシュバックの原資は稼げます。あとは少し手数料を取れば、ビジネスとして成り立ちます。

学校で使われる電子教科書は恐らく縛りがかなりあって、参入するのは難しいかもしれません。が、参考書としてなら十分参入する余地はあって、その分野はまだまだ更地な訳です。英訳して貰えれば、海外でも通用するかもしれませんし、ビジネスチャンスはまだまだあります。

光の道の利活用なんかも、まずはそんなアプリがいくつも乱立する事の方が先なんでしょう。子供の成績は競争してこそ上がりますから、それこそiPadをフリーで配る代わりに月々2万円で競争するなんて塾のもありでしょう。例えば、グループ間のテストの成績が均一になるように分けられた学生のグループを作ってそのグループで競争させるわけです。どう成績を上げるかはそのグループ内で相談させます。オンラインだけだと、動機としては弱くなるでしょうから夏の合宿なのでリアルにオフ会をさせ、それがリアルな人間関係であることを自覚させると成功する確率が上がるような気がします。