【コラム】おばさんが宗教にはまる理由

昔、よくエホバの商人のおばさん達が家にやってきていた。また、最近は葬儀屋さんが右肩上がりの成長産業らしい。まぁ、老人が増えているので当たり前と言えば当たり前。葬儀と言えば、創価学会が安くすることで有名。あれも宗教。友人のおばさんもキリスト教にずっぽりはまっていた。

宗教論に関しては、それはそれで別にいつか考えたいと思いますが、とりあえず受け手の問題を取り上げてみます。


で、今まではなんでそんなに年を取ってから宗教にはまるのか、さっぱり分からなかったのですが、今の年齢に達してなるほどと思えたわけです。


ほとんどのおばさんが、ちょうど子供も学校に行きだして子育てから解放されたちょっと後にはまっているんです。


結局、再就職も無理だし、あってもスーパーのレジ打ちくらい、あとは内職。子供もそれほど自分のことを必要としなくなっている。


そういう時、私の人生何だったんだろうという虚無感に襲われるんでしょうね。
私の人生、このまま終わってしまっても良いんだろうか?と。


かといって、今の自分を評価してくれる会社なんて存在しない。でも、宗教は参加してくれるだけで褒めてくれます。さらに信者を増やしたり、お布施をしたりすると、より一層褒めてくれて、場合によってはより高い地位をくれたりします。


これって、ビジネスモデルとして考えると、本当凄い。
以前から書いているけど、価値のないものにいかにお金を出させるかと、価値のないものに価値あるものを得たとして充実感を与えられるかがビジネスにしろ、行政の効率化にも必須の仕組み。


それをストレートに実践している。
宗教だからうさんくさく見えるけれど、ビジネスだと結構凄い。中では誰も損していると思っていないんだから。


結局、打ち込めて、かつ十分な評価をしてくれる仕組みがないのが問題なんでしょう。その割にその年代での自殺率では男性の方が2倍近くあるわけだから男性の方がもっと厳しい現実に絶望しているんでしょうか。まぁ、ストレス感受性の違いもありますけどね。



うちの母は、大学卒業後にすぐお見合い結婚し、アメリカに行き、子育てに入り、30代中盤でテニスを始めて、おばさんテニスとはいえ、県の代表くらいにはなり、50代から歴史の研究を始めて、本を10冊以上執筆出版し、今はカメラに凝っていて、県選で入選を続けている。
これくらいやることがあって、それなりに成功していれば騙されることはないんだろうが、そんな人は稀なんだろう。

そんな母が先日、


「最近、背中の痛みがひどかったのに、薬を飲んだらすぐに治ったのよ。この薬、凄いのよ。」

「何て薬?」

ホメオパシーって、言うんだけど」

ブフォ( ;゜;ж;゜;);`;:;`
ちょwwwwwwwwwwwwwwwww、しっかり、騙されとる


そういや、パイウォーターにもはまっていたもんね。でも、確かに効果があったんだよね。
まぁ、健康によいかどうかはおいておいて、現代科学で説明できない何らかの効果があってもおかしくはないんだけど。