【コラム】新しい科学的発見と経済界のイノベーションの共通点

磯崎さん経由で知ったこのコラムが死ぬほど面白かった。死ぬほど面白いといわれて見てもやっぱり面白いと思う。
http://yokichi.com/2010/05/post-264.html

話題の勝間 vs ひろゆきのビデオを見て一番びっくりしたのは、「だめだこれ」というひろゆき氏を見下した発言でなく、勝間氏がどうやら富裕層から貧困層にお金で再配分するべきと本気で考えている点だった。
http://news.livedoor.com/article/detail/4751096/

私はベーシックインカムには反対だし、できるなら現物支給、さらにこの対談を見て、仕事そのものを配ったらどうなのと考えるようになった。

さて、その前にタイトルの話に戻る。

科学の新発見ってお金をかければ出てくるというものではない。iPS細胞だってどちらかという山中先生のサイドプロジェクトくさいところから出てきたし、当時の彼の本来の仕事は他のラボのマウスを作ることだったはず。
それにiPS細胞の論文はCellという一流紙に載ったのにもかかわらず2ちゃんねるでは誰も信じていなかった。それが当時の周りの科学者の本音だったのだ。

こういった研究はどこから出てくるかわからない。そのため、どんなに無駄だ、発展性がないと思えるような研究であってもとりあえず研究が続けていける程度に幅広く薄く浅く研究費を配り、かつ実際伸び盛りのところにはドカッと降ろす、こういう二面性が必要。

翻って、経済の発展においてもどこからイノベーションが起こるかわからない。YoutubeGoogleに買収されるまで赤字だった。正直何が当たるかわからない面があり、かつ当たりそうなところには赤字から脱して伸びていけるようにお金を投入する必要がある。

先の対談で勝間氏は若者は起業すべし、ひろゆき氏は金持っている老人がやりたければやればという立場だった。

しかし、実際のところ起業しているのは実は30代後半や40代の事が多い。ある程度の社会とのつながり、失敗例を体験した後でないとリスクが高すぎるわけだ。ところが、その起業も一度失敗すると立ち上がれない日本のシステムからなかなか立ち上がらない状況。

とはいえ、こんなに働いているのに生産性が怠け者でいい加減なイタリア並みって悲しすぎる。
http://blog.livedoor.jp/news23vip/archives/2635437.html

で、どうせ貯金に課税するとか、相続税率を上げるとかのアホなことをするくらいなら、投資・寄付すればその課税を免除するようにしたらどうだろうかと。

どんな事業が成功するかなんて誰にも予測はできない。やれるのは広く浅くばらまいてうまくいったところにドカッと投資する。

最初どこに投資するかも全部民間の市場原理に任せればよい。たぶん、9割以上はアホな事業で無駄になるけど、中からグローバルに通用するイノベーションが生まれてくればよいわけ。アホな投資も一応仕事を作るわけだから若者へのお金の再配分にもつながる。ただし、この場合、ベーシックインカムと異なるのは仕事として配分されるというところ。それをどう活かして資産形成まで持っていくかは本人次第。

もう一つは経営する側の心持ちという問題もあるんだけど、それは別の機会に書いてみたい。