【コラム】ポスドク問題の解決法 おまけ

昨日の話のおまけ。

そもそも修士の学生までならわかるけど、大学院生に返却しないといけない奨学金を出すのが問題だ。
というのは、企業は博士を採らないからである。
この奨学金は大学で教員になったら返却しなくて良いという条件がかつて付いていたのだが、実際に教員になれるのは一部だけだ。そして、残りは企業が雇わない。例えば、教師になろうとしても年齢制限でチャンスはせいぜい1,2回のみ。
これはあんまりではなかろうか。

もちろん、本来はお金のない家庭の子でもアカデミアに残れるようにという趣旨だと思うが、それならせめて修士までの間にもの凄い業績を出した子にだけ返却不要の奨学金をあげるだけで十分ではないか。

お金を返して欲しいなら、就職する確率が一番高い大卒、せめて修士卒までにするべきだ。
今はお金のあるラボなら院生にもお金を出せるところがある。どうしても院に行きたいならそういうラボに進学すれば業績が無くても行くことは出来るし、そういうビックラボの方が良い業績を出すチャンスもある。

さて、昨日挙げたように資格を特殊な能力を持っていない子はまず就職しないといけないわけだが、それが定着してくると期待できることがある。
それは産業界とアカデミアの接近である。アカデミアは学生が欲しい。産業界のうち、開発に設備投資があまりできない中小企業はできればアカデミアでそういう研究をしてきて貰うと人件費だけ済むから助かる。

アカデミアの特に基礎の基礎の仕事は別にお金につながる研究が目的ではない。とはいえ、マネタイズが下手なのが日本の特徴で実際そういうお金になる研究をもっとすべきという声もある。少なくとも産業界とアカデミアが互いに妥協できる分野はそういう研究を促進すべきである。今回の提案を促進することで人と技術の交換が進み、アカデミアでは産業界で求められる技術がわかり、産業界ではローリスクで研究に取り組める。企業とのコネクションも出来るので、卒業生を同じ企業に送りやすくなるし、企業側もその企業にあった学生をじっくり見極めることが出来る。つまり、院生として働いている時、4年生や修士の学生を指導するので、どの子が所属する企業に向いているかわかるようになる。そういう意見を吸い上げれば効率良く使える子を雇うことが出来るようになるわけ。


昨日の話のおまけ。

そもそも修士の学生までならわかるけど、大学院生に返却しないといけない奨学金を出すのが問題だ。
というのは、企業は博士を採らないからである。
この奨学金は大学で教員になったら返却しなくて良いという条件がかつて付いていたのだが、実際に教員になれるのは一部だけだ。そして、残りは企業が雇わない。例えば、教師になろうとしても年齢制限でチャンスはせいぜい1,2回のみ。
これはあんまりではなかろうか。

もちろん、本来はお金のない家庭の子でもアカデミアに残れるようにという趣旨だと思うが、それならせめて修士までの間にもの凄い業績を出した子にだけ返却不要の奨学金をあげるだけで十分ではないか。

お金を返して欲しいなら、就職する確率が一番高い大卒、せめて修士卒までにするべきだ。
今はお金のあるラボなら院生にもお金を出せるところがある。どうしても院に行きたいならそういうラボに進学すれば業績が無くても行くことは出来るし、そういうビックラボの方が良い業績を出すチャンスもある。

さて、昨日挙げたように資格を特殊な能力を持っていない子はまず就職しないといけないわけだが、それが定着してくると期待できることがある。
それは産業界とアカデミアの接近である。アカデミアは学生が欲しい。産業界のうち、開発に設備投資があまりできない中小企業はできればアカデミアでそういう研究をしてきて貰うと人件費だけ済むから助かる。

アカデミアの特に基礎の基礎の仕事は別にお金につながる研究が目的ではない。とはいえ、マネタイズが下手なのが日本の特徴で実際そういうお金になる研究をもっとすべきという声もある。少なくとも産業界とアカデミアが互いに妥協できる分野はそういう研究を促進すべきである。今回の提案を促進することで人と技術の交換が進み、アカデミアでは産業界で求められる技術がわかり、産業界ではローリスクで研究に取り組める。企業とのコネクションも出来るので、卒業生を同じ企業に送りやすくなるし、企業側もその企業にあった学生をじっくり見極めることが出来る。つまり、院生として働いている時、4年生や修士の学生を指導するので、どの子が所属する企業に向いているかわかるようになる。そういう意見を吸い上げれば効率良く使える子を雇うことが出来るようになるわけ。