【コラム】価格と品質

個人で起業するにはどういうサービスが望ましいか、価格と品質について考えてみるデス。
まず、価格と品質については以下の4パターンが考えられます。

高価格で高品質
高価格で低品質
低価格で低品質
低価格で高品質

品質というのは原価に対する質という意味もあり、単に原価に高いものを使っていることだけを指すわけではありません。価格も値段そのものが高いという意味だけでなく、本来安い商品でも高い値段を付けるという意味があります。

高価格で高品質
実はこのパターンには二パターンあります。
典型例では一番資本が必要になります。ですが、ほとんどの場合、高価格で中品質のことが多いです。それ故、その品質が高品質であることを偽るために店の内装を凝ったり、不要なサービスを付けたりする必要があります。イメージが一番重要でそのため宣伝費もかなりかかりますし、認められるまで時間もかかります。よって、個人でこのパターンを狙うのは厳しいです。
ところが、もう一つのパターンはそうでもありません。
まず、商品が非常にレアである必要があります。そうしないと、高価格にならないからです。さらに原価ではなく、制作された作品そのものに大きな価値が見出されたものである必要があります。要するに芸術的な価値を見出された商品を作るスキルが必要になります。
典型的なのは画家ですが、フィギュア制作なんかも場合によっては1000万とかの値段が付きますからオタでもなれる可能性はあります。

高価格で低品質
アップルですね。上記の上の方のパターンの品質を下げつつも、イメージだけはしっかり上げていくとこうなります。ポイントは一見高品質そうに装って、かつその虚像を維持するようにしっかりと宣伝にお金をかけます。大規模になればなるほど利ざやが増えていきます。よって、これも個人では無理な方向性。

低価格で低品質
ユニクロが低品質とは思いませんが、まぁ、そういう方向性です。マクド餃子の王将もそうです。景気の悪化に強いのが特徴で、より低価格にするため大量に原材料を仕入れる必要があり、これまた個人では無理で大手には絶対勝てません。

低価格で高品質
大手はどうしても品質を落とさないと一定のレベルの商品を展開できませんが、個人で商売するには数をそんなに揃える必要がないのでその分品質を上げることが出来ます。
よって、個人で起業するにはこれしかないわけです。
一時、メロンパン屋とかが流行りましたが、どんなに頑張っても高品質と思わせるものを作ることは無理であり、廃業せざるを得なくなるのは見えていることです。
しかし、成功するとしたらこの道しかないわけで、起業する以上はありとあらゆる手立てを使って品質を上げる努力をする必要があります。
かつ、もう一つ大事なことがあって、他人にすぐにマネされないというのもあります。
ちょっと軍資金が余計にあるからといって、それに頼った立ち上げをしてしまうとあっという間に他の人に抜かれてしまうでしょう。
つまり、徹底的にオリジナルの技術で、できれば価格も少しつり上げながら商売しないと続かないということです。

そんなの当たり前じゃんと思うかもしれませんが、例え経営が軌道に乗ったとしてもその努力を怠らずに続ける必要があります。なぜなら、それに芸術的な付加価値がついて高価格で高品質に移行できるかもしれないからです。支店を増やすなどして事業を拡大していくという方向性もあるのですが、それはすなわち低価格で低品質路線であり、経営のやり方が全く異なります。今まで成功していた方法でやっていては絶対に失敗します。やるなら別ブランドにして分けてやった方が良いでしょう。