【コラム】規制改革を最も早く進められるのは民主党だけ

今の日本の状況は輸出が減って、国内産業も規制と高い法人税で全く成長できないために雇用の需要がどんどん減っている状態。収益が少ないから切れる人からどんどん切られている。
で、最後の最後に残った公務員、上場企業の正社員が自分達の雇用だけは守ってくれと選んだのが民主党

つまり、民主党が選ばれたのは、別にばらまきを期待してではないんだろう。財源がないことなんてみんなうすうす分かっていたはず。単に自民党では日本が沈んでいきそうなので、自分達の雇用を守りつつ、日本を再浮上させてくれることを期待してみんなが民主党に入れた。ところが、再浮上どころか、急速に沈没させようとしているのが民主党なわけ。

今、日本には以下の3タイプの人達がいる。

A) 我がの雇用を守りたい派
クビになったり、職場が無くなると次の職が無くて困るので、自分達の雇用だけは守って欲しいと考えている。既得利権を徹底的に守りたいと考えており、かつそれだけの権力も持っている。

B) 規制解除派
この人達はどんな状況になっても食いっぱぐれることはない。そのため、あまり偏りのない意見を持っている。つまり、正論な訳。ところが、正論が求める答えを出すとは限らないというのが今回の話。

C) 正社員でない人達
日本のルールの中で正社員のレールに乗れなかったり、乗り続けられなかった人達。それでいて、起業できるほどのバイタリティーもない人達。なんだかんだいってばらまきを求めているのはこの人達。

A)の人達は権力を握っているので、我がの組織がつぶれるまで自分達の雇用は守ろうとします。B)の人達がどんなに合理的な案を提案しても絶対にそれを聞き入れることはありません。何故なら、A)のヒト全てが守られる案が存在しないからです。それは同じ組織の中で生き残れる人とそうでない人がいるパターンと、生き残れる業界とそうでない業界があるパターンの二つがありますが、いずれにしても反対する人がいるので話が絶対進まないわけです。

しかし、このまま民主党がめちゃくちゃな政策を実行し続けてくれると、外資は入ってこないし、国内産業の体力がどんどん下がり、公務員を雇い続ける原資もなくなります。結果、企業は倒産し正社員は綺麗に解雇され、インフレになって実質的な賃金も減ります。すなわち、B)の人達が一生懸命主張していることがあっさり実現されます。

一方、B)の人達の意見は実行すると、国内企業の体力が少し回復し、国の財政状況が少し改善するので、A)の人達の雇用がそれだけ維持されます。

つまり、A)の人達が自分の立ちの雇用を守ろうとすればするほど、一番最悪の形でそれが失われ、B)の人達の主張が通れば通るほど、逆にA)の人達の雇用が維持され、主張していることと逆のことが起こるのです。

C)の人達が求めていることは結局ばらまきなので、その意見が通れば通るほど財政状況は悪化してより一層将来路頭に迷うことになります。C)の人達が求めるべきは、国にも企業にも依存しない生き方を模索することなのですよ。その意味でベーシックインカムなんて愚の骨頂。

よって、皮肉なことにB)の規制解除派が望む結果を一番早く実現できるのがA)を支持母体とする民主党なのですよ。

ではB)が必要ないかというとそうではなくて、焼け野原になった後でどう立て直すかを分かっている人達の頭数を揃える上で必要、但し、やり過ぎるとかえって逆の結果になるという話。