【コラム】iPadで今後提供されうるサービス

iPadが発表された。
あと3世代くらいは洗練されないと本当に使いやすい機器にはならないだろうから買わないけど。
嫁さんがネットブックが欲しいというけど、自分的には頑丈なハイスペックノートが欲しい。

さて、iPadなどネットで著作者が直接本を売る時代になるという。すると、著名な作家がそっちに流れて、マイナーな作家は既存の出版社に流れると書いている人がいたが、逆じゃなかろうか。今でも既存の出版社は500部程度だと著者が100万くらい手出ししてかつ戻ってくるのは半分も戻ってくれば御の字なのである。赤字で今にもつぶれそうな出版社が今以上のサービスを提供できるとは思えない。むしろ、権利収入が最大70%にもなり、かつ著作権が手元に残るネット出版が主流になるだろう。

ところが、それだけだとやっぱり読まれない本は読まれない。少なくとも出版したい人はiPadを介さないといけないといったように出入りの窓口として固定した方が読み手と書き手を集約できる。さらに今の価格設定では高すぎるのでもっと自由度を上げた方が良い。中古市場がないので適切な価格は分かりにくいが、評価を見て値段を下げられるようにしておくと良いのかもしれない。

また、読む、観るだけでは画面が大きくなっただけでこれまでと変わらない。さらに踏み込んで読み手と書き手の双方向性を確保し、本を成長させる仕組みがあると良い。一度購入した本にはあとから付いた書評を見られるだけでなく、他人がつけたしおりを読み込むことができるようになっていてさらにしおりには各種情報を織り込めるようにしておく。しおり自体に評価機能を付けて評価の高いしおり、写真のあるしおりなどで選択できるようにすると良い。さらにしおり自体に値段を付けられるようにするのもありだろう。例えば、小説であれば、挿絵を独自に描いてしおりとして付ける。場所やイベントの内容だったら、写真や映像を付けることも出来るようにする。801日記みたいに本そのものをみんなで書いていくアプリもあると面白い。漫画だったら勝手に色を塗ってしおりにするのもありだろう。台詞を書き換えて遊ぶしおりがあっても良い。アンケートを作る機能も付けて、このストーリーはこれで良かったのかなどをみんなで投票するのもありだろう。

要するにただ与えられるだけでは持ち運びが不便なだけで面白みがない。自分がそこに参加している感覚を導入することで多少邪魔になっても持ち歩きたいと思わせられるかどうかが今後成功する鍵となるだろう。