【コラム】公務員の賃金をいくら引き下げても構わない理由 解説編

昨日の続きです。
公務員の賃金をいくら引き下げても構わない理由 - Joe's Labo


いわゆる土方と呼ばれる仕事を見れば分かりますが、給料安くても不正もせずに過労死ギリギリまで働いていたりします。


以前、考察したときは下記の2点で縛られているからと考えていましたが、これを経営者側の立場で考えるとなるほどと思えることがあります。


おまえの代わりはいくらでもいるんだよ。
好きでやっているんだろう。


【コラム】DQNとオタの違い - AMOKNの日記

【コラム】DQNとオタの欠点を併せ持っているポスドク、IT、CG土方 - AMOKNの日記

【コラム】ピペド、IT土方が土方から抜け出す方法 - AMOKNの日記



サービス業でいうと、ユニクロなんて、本当客にとって居心地の良いアパレル会社です。ほどよい距離に店の人がいて、嫌な顔一つせず客の要望に応えつつ、それでいて高級ブティックみたいに客に対する金づる感も感じません。客の目線に立ったSimple is cleanな接客サービスを展開出来ています。


ユニクロって、店長でも年収が250万円なんだって。時給はマックのバイト以下 : 暇人\(^o^)/速報 - ライブドアブログ



いくつかの病院で働いていた時、凄く不思議だったのは一番プロフェッショナルだった病院はもの凄く看護婦さんの給与が低かったことです。患者にとって何が一番心地よいかを考えて、常に改善しようと心がけていました。仕事は過酷ですから、どんどん辞めていくわけですが、それを補うために看護学校も経営してどんどん若い看護婦を補充していくわけです。若い方が給与は安いですから経営上も利点があります。


そんなところで働いているなんて可哀想かと思うとそうでもないですね。彼女らはそこでの経験が後の仕事をしていく上で、大学出の看護婦とは全然次元の違う看護が出来るようになっているはずです。



これらに共通しているのは、誇りを持っていたり、好きな仕事なのに給与が安いとどうなるかということです。



自分は金のために働いている訳じゃないということを嫌が上でも自覚せざるを得なくなるわけです。



じゃあ、何のために働いているのか。



それはお客さんや患者さんに喜んで貰うためなんだという凄くシンプルな答えに行き着くわけです。



そして、それはまともな経営者が最初にこころに描いたビジョンそのものでもあります。そりゃ、店の方向性がびしっと揃うわけです。



ディスニーもそうなんじゃないでしょうかね。

地震時のディズニーリゾートのキャストの対応が神すぎた件:キニ速

http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20110512/219929/



逆に給与が仕事の内容に比べて高いとどうなるでしょうか。



自分は金のために働いている。こんな楽して儲けられるのはこの仕事しかない。この仕事は手放さないようにしようと考えます。でも、こんなに手を抜いてもこれだけ貰えるなら、クビにならない程度に手を抜いておこうとなるわけです。別にクビになるわけでも、給与が減るわけでもないなら、仕事を改善する必要もなくね。変にクレームが付かないように前の人と同じようにしておこうとなるわけです。



まさにどこかで見た勤務態度でしょ。



よって、給与を下げるとどうなるか。



恐らく劇的に公共サービスは改善されるでしょう。
金やそれに付随する社会的地位のために働いていた人達はまず最初に辞めていきます。



そして、自分が誰のために働いているのか、その人達のために自分が何をすべきかを考える人達だけが残っていくでしょう。もちろん、そういう人達もどんどん辞めていくでしょう。その代わり、もっと良い行政サービスができる、したいという人達が入ってきます。要するに市場原理が働くわけです。